RIDE-9システムとは? その2
2020.03.22
前回は、RIDE-9基本的なセッティング例をご紹介しましたが、今回はRIDE-9のセッティングによる、バイクの特性変化を説明したいと思います。
各メーカーのバイクカタログにはフレーム各部のサイズが表記されたページがあり、これをバイクのジオメトリーと呼びます。
このジオメトリーの中で、バイクの乗り味に大きく関与する要素は以下に説明する4つの要素になります。RIDE-9は、インターロックチップの組み合わせを変えることで、これらの要素を可変させバイクの乗り味を変化させることが可能です。
① BBD(ボトムブラケットドロップ)
ボトムブラケットドロップ(BBD)は、ボトムブラケットの芯と前後輪の車軸の高さ関係です。
重心を決定する上で重要な要素となり、 より大きなBBドロップはコーナリングを容易にし、自転車との一体感を高めます。また、小さいBBドロップはペダルの路面ヒットを減少させます。
② HTA(ヘッドチューブアングル)
ヘッド・チューブアングルは、地面に対するヘッドチューブの傾きです。
緩やかなヘッドチューブ角は、自転車が障害物をより容易に越えることを可能になりますがハンドリングやややダルに、立ったヘッドチューブ角は、ステアリング入力に対しバイクがクイックに反応するようになります。
③ R(リーチ)
リーチはボトムブラケットの芯からの垂直線とヘッドチューブの芯からの垂直線を結ぶ水平距離です。
ライダーがスタンディングで乗車した際のバイクのフィット感を決定します。 短いリーチは、バイクの機敏性と自由度を向上させます。 そして、長いリーチは、より広いコックピットを提供してくれます。
④ STA(シートチューブアングル)
シートチューブアングルは、シートチューブの芯を通る直線と、地面との平行線が作り出す角度で、シートポストの上端で測定します。
シートチューブ角が大きくなると、ペダルやクライミングの位置がよりパワフルになります。しかし、あまりにも大きくなると、ペダリングやステアリング操作に悪影響を及ぼします。
現行のロッキーマウンテンに採用されている4バーSmoothlink™サスペンションは、乗り心地を犠牲にすることなくアンチスクワット効率を上げ、ペダリングのパフォーマンスを最大限得られるようにチューンされています。
RIDE-9で乗り味がどのように変化するかを体験し、状況に応じた好みのポジションを探し出しましょう。
厳密には、それぞれのポジションごとに、サスペンションのエア圧やダンパー調整を行う必要がありますが、先ずはいろいろと試してみましょう!
いくつかのポジションが見つかったら、そのポジションごとに最適なサグ出しとダンパー調整を行い、それをメモに残しておくと便利です。
RIDE-9についての原文説明書はこちらから「RIDE-9 Setup Guide」
※)Rokcy MountainのWebサイトでは、RIDE-9システムを搭載するバイクのジオメトリーが、インターロックチップの組み合わせで、どのようにジオメトリーが変化するかを確認することが可能です。
※)2020 THUNDERBOLTのWebカタログ、下にスクロールするとRIDE-9の書くポジションごとに変化するジオメトリーが確認出来ます。