SRAM 520%の意味
2020.10.12
最近のマウンテンバイクの駆動系について、何故リアカセットはどんどん大きくなるのでしょうか?的なご質問をよく頂いております。
6月の当ブログで、SRAM New Eaglefをご紹介した際にお伝えしていましたが、少々説明を追加し、あらためてご理解して頂こうかと。
フロントシングル・リア12速のSRAM Eagleがデビューしてちょうど3年、今回のアップデートでリアカセットが10〜50Tから10〜52Tへと大きくなりました。
フロントチェンリングの歯数が32Tであれば、リヤカセットのロー側が52Tと大きくなったことにより、ギア比は「0.64」から「0.62」となりシンプルにクライミング性能が向上したことになります。
クライミング性能に重点を置く場合はここで話しが終わってしまいますが、ロー側が50Tで事足りていたライダーについては、フロントチェンリングを34T、ロー側を52Tとすることで、クライミング性能を犠牲にすることなく、バイクスピードの高速化を図ることが可能となります。
具体的な数値で説明すると、フロント34T、ロー側52Tにしたときのギア比は「0.65」、フロント34T、ロー側52Tにしたときのギア比は「0.64」とほぼ変わりません。
しかし、フロント32T、リア10Tのときのギア比は「3.2」ですが、フロントが34Tなるとギア比は「3.4」となり、ケイデンス90で漕いだ場合のトップスピードは37.7㎞から40.06㎞に上がります。
つまり、登りは今のまま、でもトップスピードはもっと欲しいという方には、今回のアップデートはかなりの朗報になるかと。
現在、GX Eagle以上のシステムをご使用の方は、リアディレーラーとリアカセットスプロケット(必要であればチェーン)をNew EAGLEモデルに交換することで、この新しいギアレシオにアップグレードすることが可能です。
※)SRAM AXSのリアディレーラーは10〜52Tに対応しているため、そのまま使うことが出来ます。
■ EAGLE 10-52Tカセット
XX1、X01のEAGLE10-52T カセットはレインボー、ゴールド、カッパー、ブラックの4種類のカラーを用意、チェーンも同様に4色をラインナップされています。
10-52Tカセットスプロケットを使用する場合はSRAM XDフリーボディーが必要になります。また、旧モデルのEAGLE RDには対応しておらず、AXS及びXX1,X01,GXの新型リヤディレイラーが必要となります 。
■ EAGLE リヤディレイラー
新しくなったEAGLE 10-52T カセットスプロケット対応のリヤディレイラーは、ケージジオメトリーを更新し、MAX 52Tのカセットへ対応。
チェーン保持力の強化、より正確で細かな変速が可能になっています。
MTBの駆動系のアップグレードやカスタマイズでお悩みの方、ご遠慮なくご相談ください。
※)SRAM New EAGLEの詳細はこちらをクリック!☞ New Eagle 10-52T