クラウンレース外しは慎重に!(ちょいと改定)
2024.01.22
トップ画像はクラウン上面に、めくれた様なキズが数カ所ついてしまったフロントフォーク。
多分、フォークのクラウンレース(ヘッドパーツの下玉押し)を外す際に、クラウンレースとクラウン上面の間にマイナスドライバー?を当て、ハンマーで叩きながらクラウンレースを外した際に付いてしまったキズかと。
さて、この様な状態のクラウンに新たなクラウンレースを圧入しても、クラウンレースとヘッドセットの平行が出ないため、ヘッドセットの調整をスムーズに行えないばかりか、ヘッドベアリングの寿命を著しく縮めてしまう可能性があります。
この様なキズが付いてしまったクラウンは、上面をフェイスカッターでフェイシングして補修します。(当店ではクラウン表面の補修以外では、このフェイスカットを行っておりません。)
クラウンレースを外す場合は、専用工具を使うのがベストですが、無い場合はプロショップに任すか、クラウン上部にキズが使いない様に慎重に作業しましょう。
※)クラウンのフェイスカットについて
当店では、ご依頼を承った際に限りクラウンのフェイスカットを行っていましたが、以前、フェイスカットしたクラウンの表面とクラウンレース間に腐食が起きたことがあったので現在は承っておりません。
原因はフェイスカットで剥き出しになったクラウンの金属面と、クラウンレースの金属面にお客さまの汗等が入り込み、異種金属接触腐食が徐々に進行したためと思われます。
今回のようにクラウンにフェイスカットを施した際は、耐久性のあるマリングリスをクラウンとクラウンレースの間にたっぷりと塗布して対処しております。