あらためてBBシェル・フェイスカットの意味とは?(ちょいと改定)
2024.01.19
ホローテック IIタイプのクランクセットを使う場合は、専用のBB(ボトムブラケット)を使用しますが、このBBをフレームに取り付ける場合は、フレームのフェイスカットが必要となります。
この理由をご存じの方も多々いらっしゃると思いますが、復習を兼ねあらためてご説明しようかと。
先ずは、ホローテック IIタイプのクランクセットを使うメリットについて。
ホローテック II タイプのクランクセットは、クランクとBB軸が一体構造になっており、クランクセットの剛性化と軽量化を高い次元で実現させています。
ホローテック II タイプのクランクセットは、ベアリングの位置をBBシェルの外側に出すことでベアリング間の幅が広がり、BB軸のたわみ抑制と安定性を得ることが出来、ペダリングパワーを高効率に伝達することが出来ます。
これが、ホローテック IIタイプのクランクセットのメリットになります。
しかし、フレームのBBシェル両端の並行が出ていないと、BBセットを取り付けた(適正トルクで締め付けた)際に左右のBBセットの平行が保たれず、ベアリングへの負荷が不均等となってしまいます。
このため、回転が重くなるばかりでなく、ベアリングの寿命を極端に縮める可能性もあります。
上の画像はあるバイクのBBをフェイスカットしている途中の画像ですが、ご覧の様にシェルの削りムラが確認出来ます。これはBBシェルの両面が平行でないという証しで、平行を出すためには、さらにフェイスカットを進める必要があります。
BBシェルを完全にフェイスカットした後、BBセットを正確に取り付けた状態が上の画像になります。
ホローテック IIタイプのクランクセットの性能を100%発揮させるためには、BBシェルのフェイスカットが必要ということを、ご理解できたでしょうか。
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