「意外な原因」

2021.06.28

プロショップにとって難儀なトラブルのひとつが偶にしか出ない異音トラブル。

ミシッとか、カチッとか確実に異音は発生するのだが再現性が少なく、特にショップに持ち込んだ途端にピタッと収まってしまう異音については、正直お手上げであります。

以前遭遇したトラブルが、人が乗車したときだけリアホイールから異音が発生するという異音トラブル。

この異音は再現性のあるタイプで、音的にはリアハブのゴムシールがハブ本体と干渉して発生する、鳥のさえずりのような異音とよく似た感じ。

原因と思われる箇所をいろいろ調整してもなかなか現象が収まらず、ハテ？サテ？と頭を抱えたときに、オーナーさんが「山でパンク修理をした後から、この異音が出はじめた様な・・・」とボソッと呟いた。

取りあえずタイヤとチューブをホイールから外してチェック、特に異常の無いことを確認し、タイヤを元に戻したところ、なんとその異音は見事解消してしまいました。

推論ではありますが、パンクを修理した際にタイヤのビードがリムにしっかり収まるまでエアを入れなかったのが原因で、ビードが浮いた部分に荷重がかかる都度、タイヤのサイドウォールとリムとが擦れ、今回の異音を発していたのではないかと？

いずれにせよ、タイヤをホイールに装着する際は、ビードがリムにしっかりと収まるまで（ビードラインがリムのエッジと平行に出るまで）エアを入れることが肝心ということをお忘れなく！