雨のレース後のバイクメンテナンスについて
2025.12.22
過去の画像を整理していたら、雨の王滝100kmに出場されたお客さまのバイク画像が出てきました。
MTBレースは基本的に雨でも開催されるので、身体への負担だけでなくバイクへのダメージもかなり大きくなります。
過酷なレースを終えた後は、出来るだけ早目のメンテナンスを心がけましょう。
雨の王滝100km走行後に何が起きているのか?以下、ご参考にどうぞ!

上の画像は、フロントフォークのスタンチオンを抜いた後のアウターレッグの内側の画像です。
泥水に混じった砂時計の砂より細かい泥砂がフォークのアウターレッグに入り込み、潤滑用オイルを吸いボトムに沈殿したため、フォークの摺動機能が奪われ、レース後フォークの動きが悪くなるという状況になりました。
幸い、ダンパーやエアチャンバーへのダメージがなかったため、アウターレッグ内部とインナーチューブ外側を徹底的に洗浄、ダストシール交換、グリスアップ、潤滑オイルの添加でフォークは復活しました。
この作業と同時にリアショックもダストシール交換およびエアカン内清掃グリスアップのセミオーバーホールを行いました。



その他、ヘッドセットのベアリング部、リアハブのフリーボディー内、ブレーキキャリパーのピストン周囲、フレームのリンク部摺動部等々にも泥砂が入り込んでいたので分解清掃を行いました。また、ヘッドとブリーボディーについては純正グリスおよび純正オイルでリビルドを行いました。
もし、このまま使い続けていたら、それぞれのパーツやフレームが確実に短命化していたと思われます。
このバイクの場合、バイクの不調を感じたお客さまが早目にオーバーホールに出されたので、ほぼ問題の無い状態に戻すことが出来ました。
レースに限らず、過酷な状況で長時間バイクを使った後は早めの洗車と各部のチェックしましょう。
もし、バイクに違和感を感じたら、早急にプロショップに相談するようにしましょう。




