ネジの緩みにご用心(ネジはなぜ緩むのか?)その2
2026.02.03
前回、ネジの原理をザクッとご説明しましたが、いよいよ本題です。
ネジが緩む原因は、大凡以下のものとなります。
いう1)ネジや固定物の素材の馴染みによる初期緩み。(新車の場合は、ある程度ライドしたあとに、この初期緩みが必ず発生します。)
2)振動や衝撃。(MTBがオフロードの路面から受ける振動や衝撃は半端ではありません。これらの振動でネジの接触面が少し浮き、それがネジの緩みへと繋がります。)
3)締結部素材のへたりや陥没。(素材がアルミだったり、締結部の途中に樹脂パーツが入っていたりすると、素材自体のへたりや消耗で締結が弱くなりますネジが緩みます。)
4)その他、気温差での緩み等々


さて、ネジが緩まないように締めるには、いったいどの程度の力で締めればよいのでしょうか?
画像は、フロントサスのスルーアクスルや、ステムに記載されている適正締付トルクの範囲値です。
トルクレンチをお持ちの方は、これらの指示値に応じた強さでボルトを締めるのがベターですが、適正トルクで締めていても、残念ながら、各部のネジはいずれも前に述べた原因で緩んでしまいます。
適正トルク値は、締め付けたネジが元に戻れる「弾性域」を保ちつつ、効率良くモノを固定するためにメーカーさんが設定した力加減なので、この値で締めたら緩みませんよという保証値ではありません。
であれば絶対緩まないようにと、ネジをオニ締めすれば緩まないのかというと、これも否。
エイヤッとネジをオニ締めすると、ネジの素材自体がダメージを受けて伸びたバネのようになり、反発力でモノを固定するという力が弱くなってしまうなんて場合もあります。
最悪、ネジが破断してしまう可能性もあるのでオニ締めは絶対に止めましょう!(破断したネジが取れなくなるとさらに最悪です。)

<上の画像はパーツクールの携帯トルクレンチ、結構役に立ちます。>
ネジが緩み、各部にガタが出ている状態で乗り続けると、致命的なトラブルに繋がる場合もあります。
バイクを良い状態に保つには、定期的な増し締めが必要です。
お持ちであればトルクレンチを使って適正トルクで、適時増し締めを行いましょう。
トルクレンチがない場合は、小さめの工具でオーバートルクにならないように増し締めしましょう。
緩みが多く出る部分には、中強度のロックタイト(緩み止め)を使うという手もあります。
ある程度ライドしたら、各部のネジが緩んでないかをチェックし、出来る範囲で増し締めする。不安を感じたら早目にプロショップに任せちゃう!これ大事です!




