今さらですが、Boost規格って何?
2019.08.19
最近あらためて頂いているのが「Boost規格って何ですか?」というご質問。
確かにBoost規格について侃々諤々としたのは少し前のお話し、最近MTBに興味を持たれた方も多いことですし、あらためてBoost規格について簡単に説明しようかと。
走破性やグリップ力の高さというアドバンテージから、MTBのホイールサイズが26インチから27.5や29インチにスイッチしたのは、かなり前のお話し。
実はこの頃から、ホイール径の大きさに比例し低下するホイールの横剛性への対応がいろいろ画策されておりました。
その後、ホイールのラージ化に応じたMTBのジオメトリー改革が進み、サスペンションのロングストローク化に加え、リムのワイド化やタイヤのハイボリューム化が進みました。
結果としてホイールのグリップパワーがさらに増大し、これに対応すべくホイールの高剛性化を図る統一規格としてBoost規格が生まれ、フレームやフォーク規格の一本化も同時に進みました。
Boost規格の基本な考え方は、ハブの幅を広げると同時にフランジ(ハブのツバ部分)の間隔を広げ、左右のフランジとリム、そしてスポークで形成される2等辺三角形の底辺を広げてやれば、ホイールの横剛性は確実に向上するということ。
現在ではBoost規格として、フロントハブの取り付幅が110㎜(スタンダードは100㎜)、リアハブの取り付幅が148㎜(スタンダードハブは135㎜または 142㎜)と規定されています。
フロントで10㎜、リアで8〜13㎜のワイド化ですが、Boost規格がもたらしたメリットは、私目でも体感出来るほど大きい・・これ残念ながら本当のお話しです。